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心身ともに健康になるウォーキングの効果 正しい方法と注意点を解説

心身ともに健康になるウォーキングの効果 正しい方法と注意点を解説

健康

特別な道具の用意や費用がかからず、気軽に始められるウォーキング。健康のため、美容のためにやってみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ウォーキングは続けることが大切なので、モチベーションを保つためにもその効果を知っておくことが重要です。この記事ではウォーキングの効果と注意すべきポイントを解説します。また、ウォーキングにプラスするとその効果がより一層大きくなる取り組みも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ウォーキングがもたらす効果とは

ウォーキングを行うとどのような効果があるのか、詳しく解説します。

ダイエット効果

ダイエット効果

糖質をエネルギー源とする運動を無酸素運動というのに対し、酸素を体に取り込みながら体脂肪を分解してエネルギーにする運動を有酸素運動といいます。ウォーキングは代表的な有酸素運動の一つひとつです。体脂肪は体内で使い切れなかったエネルギーが中性脂肪として貯えられたものなので、有酸素運動をすると、ダイエット効果が期待できます。

脂肪がエネルギーとして使われ始めるには、有酸素運動をある程度の時間続ける必要があります。そのため負荷が軽く、比較的長く続けられるウォーキングは、ダイエットに適した有酸素運動といえるでしょう。

心肺機能の向上

私たちは呼吸によって肺に取り入れた空気中の酸素を体内に取り入れ、不要になった二酸化炭素を外に排出しています。また心臓は酸素を含んだ血液を全身に送り出し、酸素や栄養素を全身に届けています。この心臓と肺の機能がなければ、私たちは生命を維持できません。

ウォーキングは長時間歩き続けるので大量の酸素を必要とします。そのためウォーキングを定期的に続けると、心肺機能が向上する効果が期待されます。

心肺機能がアップすると持久力が付き、さらに長時間の運動や負荷の高い運動に耐えられるようになります。階段を上るだけで息が上がったり、すぐに疲れたりしていた身体も、ウォーキングによって心肺機能を鍛えることで呼吸が乱れにくく、心拍数も上がりにくくなっていくでしょう。

生活習慣病の予防・改善

生活習慣病とは、食事・運動・睡眠・喫煙・飲酒などの習慣によって引き起こされる病気の総称です。特に運動不足によって引き起こされる可能性が高い疾患としては、インスリン非依存糖尿病や高脂血症、高血圧症などが挙げられます。

ウォーキングは前述した通り体脂肪を燃焼させる効果があるため、内臓脂肪の減少が期待され、生活習慣病の予防と改善ができます。

内臓脂肪が減れば、内臓脂肪から分泌される「アディポサイトカイン」という炎症物質が抑制され、高血糖や脂質異常、高血圧、動脈硬化などを予防することが可能です。

ストレスの軽減

ストレスの軽減

慢性的なストレスを感じていると、頭痛や肩こり、胃腸の不調、不眠、イライラ、落ち込みなどが現れ、心身に悪影響を与えます。さらにはストレスから過食になったり飲酒量が増えたりと、先述した生活習慣病につながるリスクも増えてしまいます。

リズミカルに同じ動きを繰り返すウォーキングは「セロトニン」という神経伝達物質の分泌を促し、ストレスの軽減に役立ちます。セロトニンは、緊張や不安に打ち勝とうとする「ノルアドレナリン」や快楽物質とも呼ばれる「ドーパミン」をコントロールし、気持ちを安定させてくれる働きがあります。

ストレスによってノルアドレナリンやドーパミンが暴走すると、過食や依存症、攻撃的になる、ヒステリーを起こすといった症状を引き起こすので、セロトニンの分泌が不可欠です。そのためウォーキングによってストレスが解消され、気分もリフレッシュします。

また、ウォーキングをすると、脳から「エンドルフィン」という物質も分泌されます。エンドルフィンもまた神経伝達物質の一つで、鎮痛効果や多幸感があることが分かっています。エンドルフィンの分泌が増えることで、ストレス耐性が高まり、うつの予防にも役立ちます。

認知機能の向上

最近の研究では、ウォーキングが認知機能の向上に役立つことが分かってきています。脳は活動するために十分な血液を必要とし、血流不足になると正常に機能しなくなります。また一度失われた機能は再生することもありません。

高齢者やアルツハイマー型認知症患者は、脳血流の低下が見られるといわれています。脳血流の低下を防ぐためには、運動を習慣化することが良いとされています。脳血流を活性化させる運動は激しいものである必要はなく、ウォーキング程度が適しています。

70〜80歳の女性を対象としたテストでは、よく歩く人の方が認知機能テストの成績が良いという結果も示されました。ラットを使った実験では、歩行中は脳の記憶を司る海馬の血流が増加したとのことです。

※参考:東京都健康長寿医療センター「歩行は、なぜ認知症予防につながるのか?」

正しいウォーキングの方法

誰でも簡単にできるウォーキング。ただ歩くだけではなく、正しいやり方を身につけて、より効果的なウォーキングを行いましょう。

ウォーキングの姿勢

ウォーキングの姿勢は、背筋を伸ばすのがポイントです。頭を糸で上方に引っ張られているようにイメージしてグッと持ち上げ、胸を少し張ると背筋がよく伸びます。

ただし胸を張りすぎると腰が反って腰への負担がかかってしまうので、腰はまっすぐになるよう気を付けながら適度に背筋を伸ばしましょう。おなかを軽く引き締めると、腰が反りにくくなり体幹も安定します。

顎は軽く引き、視線を真っ直ぐにすることでも姿勢を保ちやすくなります。歩くときに頭をブレさせないようにすることも大切です。

腕の振り方と足の運び方

腕の振り方と足の運び方

ウォーキングの際は肩と腕の力を抜き、肘が90度になるように曲げて軽くこぶしを握り、しっかり前後にリズミカルに振るようにします。腕の振り方のポイントは、後ろに大きく引くこと。肩甲骨を動かすことを意識して、しっかり後ろまで引きましょう。

体脂肪を燃焼する働きがある褐色脂肪細胞は、肩甲骨周りに集中しているので、肩から肩甲骨周りを動かすと血流が良くなり肩こり改善の効果も期待できます。

歩幅は普段歩くときよりやや大きめに踏み出し、膝を伸ばしてかかとから着地、その後、足裏全体を着けましょう。

踏み出す際は親指で踏み込むことを意識してみてください。足先をまっすぐ向け、がに股や内股にならないよう気を付けましょう。

着地のときは膝が伸びていることがポイント。膝が曲がっていると膝を痛める要因となってしまい、せっかく始めたウォーキングができなくなってしまいます。

歩くスピード

理想的なウォーキングのスピードは「時速4㎞前後」といわれています。ただし人によって強度は違うため、ウォーキング初心者の方はスピードより正しい姿勢を保つことに注力しましょう。

先述のとおりウォーキングは有酸素運動なので、呼吸が乱れない程度でスムーズに酸素を送り込むことが大切です。「歩きながら楽におしゃべりができる速度」を目安にするとよいでしょう。

ダイエットや心肺機能向上のためのウォーキングであれば、もう少しスピードアップして時速5〜6㎞くらいを目指してください。目安は「少し息がはずむ」程度の速度。

ただし、適度なスピードはあくまでも目安であり、年齢やこれまでの運動歴、体力などによって大きな個人差があるものです。自分に合った負荷を探りながらウォーキングを楽しみましょう。

なおスマートウォッチなど心拍数を計れるものがあれば、運動強度が分かりやすくなります。

ウォーキングの際の注意点

すぐにでも気軽に始められるウォーキングですが、注意すべき点もあります。4つの注意点を紹介するので、気を付けて安全にウォーキングを行ってください。

衝撃を和らげるシューズを選ぶ

ウォーキングのシューズ選びは、以下の3つのポイントを意識しましょう。

  • 適切なサイズ
  • 足の形に合う
  • クッション性やサポートがある

足にフィットしていないと靴擦れや転倒の原因にもなるので、きちんとサイズが合ったものを選ぶようにしてください。

ウォーキングは足の指で踏み出すので、靴の中で足の指が広げられるくらい余裕が欲しいところです。甲高や幅広など、足の形にも個人差があるので、しっかりフィッティングした上で足の形にフィットしたものを選びましょう。

ウォーキングは足の裏全体を地面に着けるため、衝撃を吸収し、かつ、安定性のあるソールが最適です。歩行時の衝撃が蓄積されると、膝関節やくるぶしを故障することもあります。

特にアスファルトの舗装道路をウォーキングコースにしている場合には、足への衝撃を軽減してくれるシューズがおすすめです。

また、軽くてソールのクッション性が良いランニングシューズに比べ、ウォーキング用のシューズは適度な重さがありソールの後ろ側に厚みがあります。スピードを重視したランニングシューズと、体への負荷を軽減するためのウォーキングシューズには違いがあるので、現在使っているシューズがランニング用のものではないか確認してみましょう。

ストレッチ・ウォームアップを行う

ストレッチ・ウォームアップを行う

ウォーキングは散歩とは違います。有酸素運動として行うのであれば、ウォーキング前に筋肉をしっかり伸ばしてから行いましょう。いきなりウォーキングを始めてしまうと、筋肉や関節に負担がかかり故障やケガの原因となることもあります。

またストレッチをすると体がぽかぽかと温まり、脂肪燃焼効果がアップします。ダイエット目的でウォーキングをする場合には、事前にストレッチ・ウォームアップをすると一石二鳥です。

腕と肩甲骨、脇腹、ふくらはぎ、股関節と太ももの表・裏を伸ばしておくとよいでしょう。

熱中症に気をつける

暑い時期は特に、熱中症に気を付けてください。ウォーキング中は発汗によって大量の水分を失うので、こまめな水分補給を心がけましょう。服装や帽子の着用などで暑さへの対策をすることも大切です。

寒い季節であったとしても、ウォーキングをするとある程度発汗します。水分補給は常に意識しましょう。

またなるべく炎天下の日中は避け、朝日が昇る前の早朝や、日が沈んでからの夜間など時間帯を選ぶことでも熱中症対策ができます。

交通事故に気をつける

ウォーキングを日常生活に取り入れるため、通勤や出かける際に行うこともあるでしょう。また一般道をウォーキングコースにしているケースもよくあります。

暑い日中を避け日が沈んでからウォーキングに出かけることも多いでしょうが、一日のうち交通事故が一番多い時間帯も夕暮れ時です。季節によって時間帯は変わりますが、日の入り前後の1時間はドライバーから見えにくい時間帯なので、歩く際には目立つ色合いの服装を着て、きちんと歩道を利用し信号を守ることを心がけるなど、交通事故には十分に注意してください。

ウォーキングにプラスして行いたいこと

最後に、健康や美容のためにウォーキングを行うなら、プラスして行いたいことを紹介します。よりよい効果を得るためにも、一緒に取り入れてみましょう。

食事管理

食事管理

ダイエットや健康のためにウォーキングを行うのであれば、食事管理を一緒に行うとより効果的です。まずは現在の食事を見直して、カロリー計算をしながら、タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)のバランスが取れた食事取るようを意識してください。

特にダイエットが目的であれば、筋肉の素であるタンパク質を多めに取ることを心がけるとより効果的です。

早朝にウォーキングする場合には、ウォーキング前に軽食を取り、ウォーキング後は30分ほど経ってから食事をするとよいでしょう。なぜなら空腹時に有酸素運動をすると脂肪燃焼効果はアップしても、筋肉が分解されてしまう可能性があるからです。筋肉は太りにくい体にするために不可欠なので、ウォーキング前に軽く何か食べておきましょう。

筋力トレーニング

ウォーキングは脂肪燃焼に効果がありますが、有酸素運動と食事管理だけで痩せようとすると筋肉が萎縮し、かえって痩せにくくなってしまうことがあります。

ウォーキングにプラスして、レジスタンストレーニングである筋力トレーニングを取り入れると、基礎代謝が上がって太りにくい体になります。筋肉を付けると身体が引き締まるのでボディメイクもでき、見た目にも体重以下にスリムに見えるようになるはずです。

ウォーキングと一緒に筋トレを行って、より効果を感じましょう。体の中でも大きな筋肉である「太もも」を鍛えるスクワットや、「体幹や腹筋」に効くプランクなど、簡単に取り入れやすい筋トレから始めるのがおすすめです。

まとめ

ダイエット効果をはじめ、心肺機能の向上や生活習慣病の予防などさまざまなメリットがあるウォーキングは、食事管理や筋トレと組み合わせることで、より大きな効果が期待できます。

その効果を持続させるには、習慣化させることが大切です。自分一人だけで運動習慣を身に付けることができるか不安に思っている方は、スポーツジムに通うとよいでしょう。

トレッドミルを使ったウォーキングの他、ステップマシンなどを使った有酸素運動や、さまざまなウェイトトレーニングに取り組むことができます。ジム仲間をつくったり、トレーナーから専門的な指導を仰いだりするのもよいでしょう。ご関心のある方は、お近くの スポーツクラブNASの店舗 までお問合せください。

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