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食べ過ぎた次の日はどうしたらいい? 対処法の紹介とダイエットに大切な考え方

食べ過ぎた次の日はどうしたらいい? 対処法の紹介とダイエットに大切な考え方

健康

ダイエットでは常に食事に気をつけ、食べ過ぎを防ぐことが基本中の基本です。ところがダイエット中であるにもかかわらず、ついつい食べ過ぎてしまうことも起こりえます。

この記事では、食べ過ぎた次の日にどうリカバリーしたら良いのか、意識するべきポイントを解説していきます。食べ過ぎてしまったからといって、ダイエットを諦める必要はありません。冷静になって、次の日何をすれば良いのか見ていきましょう。ダイエットにはメンタルも大きな影響を与えるので、どのような考え方が必要なのかも取り上げていきます。

食べ過ぎた次の日には何が起こる?

ダイエット中に食べ過ぎてしまったとしても、次の日体に起こる現象を知っていれば冷静に対処ができます。体の中で何が起こっているのか見ていきましょう。

食べ過ぎた次の日に太ることはない

ダイエット中でも、断れない飲み会や食事の約束などはあるものです。アルコールが入ると気が緩んで、つい食べ過ぎてしまうことも。しかし食べ過ぎても次の日に太ることはありません。大切なのは食べ過ぎた翌日に何をするかです。

食事をすると体の中では消化活動が行われ、必要な栄養素を吸収したら不要なものを排泄します。食事から吸収した栄養素はエネルギーとして使われますが、消費されなかった分の栄養素が体脂肪となって蓄積されます。

このシステムから考えると、食べ過ぎた翌日に即脂肪がつくことは物理的にありえないのです。

食べ過ぎた翌日の朝、実際に体重計に乗ると体重が増えていることがあります。この体重増加は、昨夜の食べ物がまだ胃に残っていたり、水分が増えていたりするからです。

食べたものが便となって排出されるのは、食べた後24〜48時間後といわれています。(※)つまり、体に脂肪がついたことによる体重増加ではないので、必要以上に落ち込まないでください。

※出典:健康長寿ネット「健康長寿と腸と排泄の関連について」

1kg体脂肪が増えるには7,200kcal必要

1kg体脂肪が増えるには7,200kcal必要

ダイエット中は毎日のように体重計に乗り、数百グラムの体重増減に一喜一憂してしまいます。それでは、1kg体脂肪が増えるのにどのくらいのカロリーが必要かご存知でしょうか。

一般に、体脂肪が1kg増えるには7,200kcalが必要とされています(※1)。以下、その仕組をもう少し詳しく見ていきます。

  • 体脂肪1kg=脂肪800g+水分200g
  • 脂肪1g当たりのエネルギー量:9kcal/g
  • 脂肪800g=800(g)×9(kcal/g)=7200kcal
  • 体脂肪1kg=7200kcal

7,200kcalものエネルギー量の食事を1回で、または1日で取ることはほぼあり得ません。

なぜなら1日の推定エネルギー必要量は、身体活動レベルが「ふつう」の成人男性で2,600〜2,700kcal程度、成人女性では1,950〜2,000kcal程度とされ、7,200kcalは成人男性でも2.5日分、女性なら3日分以上の摂取カロリーとなるからです(※2)。

そのため少々食べ過ぎたからといってすぐに体脂肪が増えることはなく、余った栄養素が体脂肪となって蓄積される前に対処をすれば問題ありません。

この事実は逆の見方をすれば、ダイエットがいかに大変かということが分かります。1kgの体脂肪を減らすためには、7,200kcal分のエネルギーを消費する必要があるのです。ダイエットが一朝一夕には実現できないことがよく分かる事実といえるでしょう。

(※1) 出典:東京都福祉保健局「エネルギー消費とウォーキング時間の関係」 (※2) 出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

自分を責めないこと

ここまで見てきたように、たった1回または1日の食べ過ぎでは即太ることはありません。大切なのは、「ダイエット中なのに食べ過ぎてしまった。今までの苦労が水の泡になった」と罪悪感にさいなまれたり、自分を責めたりしないことです。

ダイエットの成功には食欲をうまくコントロールすることが重要で、そのためにはメンタルの状態が大きく影響してきます。

食べることに罪悪感を覚えたり、食べ過ぎたからといって自分を責めたりしていると、それがストレスとなりかえって暴飲暴食を招いてしまいます。そうなると負のループに突入し、毎日のように暴飲暴食をしてリバウンドしてしまうことにもつながりかねません。

食べ過ぎても翌日の過ごし方でリカバリーできますから、自分を責めず冷静に対処していきましょう。

食べ過ぎた次の日に行うと良いこと

食べ過ぎた次の日に行うと良いこと

食べ過ぎた次の日に太ることはないですが、脂肪となって蓄積してしまう前に行うべきことはいくつかあります。ここでは、食べ過ぎた次の日に何を行えば良いのか、具体的に見ていきましょう。対処法を知っていることで、食べ過ぎたことへの罪悪感も減ります。

消化の良い食べ物を取る

食べ過ぎるときは、外食などで油っこいものや味の濃いものを食べていることが多いものです。しかも量が普段より多いので消化に忙しく、胃腸も疲れています。そのため食べ過ぎた翌日はできるだけ胃腸に負担のかからない、消化の良い食べ物を取りましょう。

具体的なメニューの参考例は以下の通りです。

  • おかゆ、うどん、にゅうめん
  • 豆腐、納豆
  • 白菜、大根、キャベツ
  • 鶏むね肉、白身魚、鮭
  • 卵、牛乳、チーズ
  • バナナ、りんご

また避けた方が良い食べ物は、油っこいものや刺激の強いもの、食物繊維が多いものです。食物繊維は体に良いイメージですが、不溶性食物繊維は溶けずに腸まで届くため胃腸に負担をかけます。きのこやゴボウ、レンコンなど筋のある食べ物は、食べ過ぎた翌日には避けましょう。

水分を多めに摂取する

飲み会や食事会などのメニューは塩分が多めで、食べ過ぎると翌日むくむことがあります。またアルコールを一緒に摂取している場合には、脱水症状を招くことがあるため、アルコールを飲んだのであれば特に水分を多めに摂ってください。

水分の摂り方としては、1度にたくさん飲むのではなくこまめに飲むことが大切です。できれば冷たい水ではなく、常温か白湯にしましょう。

特におすすめなのは白湯です。白湯は体を温めてくれるので、毛細血管まで広がり血流が良くなります。体内の老廃物も排出されやすくなるため、血流の良くなる白湯を飲むことをおすすめします。

アルコールを大量に摂取している場合は、喉が乾いて炭酸飲料やスポーツドリンクなどを飲みたくなりますが、糖分が入っているので食べ過ぎた翌日は控えましょう。喉の乾きに対しても、白湯を少しずつ飲むことが効果的です。

栄養バランスの取れた食事

人間の体にはホメオスタシス(恒常性)という、一定の状態を保とうとするシステムが備わっています。そのため食べ過ぎた日があったとしても、いつもの食事に戻れば太ることはありません。

ただし食べ過ぎた日の翌日は消化に良いものを心がけ、炭水化物(糖質)と脂質を控えめにして、タンパク質を含む食材を積極的に摂るのが望ましいです。

ダイエット中は糖質を完全に抜くのではなく、質の良い糖質を少量取るようにします。質の良い糖質とは、玄米や雑穀米、全粒穀物などのGI(グリセミック・インデックス)値の低い食物です。GI値の低い食物は血糖値の上昇が緩やかなため、栄養を取り込むホルモンであるインシュリンの分泌も穏やかにします。

軽めの運動をする

軽めの運動をする

食べ過ぎた翌日は消化を助けたり代謝を高めたりするために、軽めの運動をしましょう。

食べ過ぎた翌日は普段より疲労を感じているので、いきなり高い強度の運動は体に負担がかかってしまいます。軽く汗ばむ程度の軽めの運動がおすすめです。

有酸素運動

食べ過ぎた翌日にエネルギーを消費するために、軽めの有酸素運動に取り組むことは効果的です。有酸素運動は体脂肪をエネルギー源とする活動なので、脂肪を効率的に燃焼させることができます。また、血流が良くなることで新鮮な酸素や栄養が全身に行きわたり、汗とともに老廃物を排出する助けにもなります。

普段運動をあまりしない方や運動が苦手な方でも、ウォーキングやお散歩ならすぐに行えて気分転換にもなるため、気軽に取り組めます。

また、日常生活の中にも運動を取り入れることができます。例えばエレベーターを使うところを階段に変えたり、徒歩や自転車で移動したりすることも運動につながるでしょう。

ストレッチ

ストレッチは筋肉の柔軟性を向上させ血流を良くすることで、疲労回復や身体のリラックスに役立ちます。食べ過ぎた翌日は、消化活動が活発になり体に負担をかけているため、ストレッチを行うことでリフレッシュすることができます。

食べ過ぎた後のストレッチは身体を緩めるだけでなく、胃腸の働きをサポートする助けにもなります。消化を促進するために軽い有酸素運動と組み合わせると、より効果的なリカバリーが期待できます。

マッサージ

食べ過ぎた翌日は体がむくんでしまい、気だるさや不快感を覚えることがあります。特にアルコールが入っていると、水分を取りすぎて体内の水分量が増え、むくみやすくなります。余分な水分や老廃物を排出するために、ふくらはぎや足の裏、リンパのマッサージを行うと良いでしょう。

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胃腸薬を飲む

食べ過ぎによるあきらかな胃腸の不調を感じたら、市販の胃腸薬を飲むことも検討してみましょう。胃は、食べ物が入ってくると胃酸を増やして消化をします。しかしいつもより食べ過ぎてしまうと、増えすぎた胃酸によって自らの胃粘膜を傷つけてしまうのです。

胃酸は消化を助けてくれるものですが、胃酸とは胃の内部で作られる強力な塩酸なので、増えすぎると胃を痛める原因となります。

市販の胃腸薬を選ぶ際には、薬剤師に体の調子を相談して商品を選びましょう。毎日飲んでいる薬のある人や、主治医のいる人は相談して処方してもらってください。

早めに就寝する

早めに就寝する

飲み会などで食べ過ぎた日は夜更かししている場合もあるかもしれませんが、翌日は早めに就寝しましょう。睡眠中には成長ホルモンが分泌され、細胞の修復や産生、記憶の整理などを行っています。また成長ホルモンには筋肉や骨、皮膚を強くし、脂肪を分解してくれる働きがあります。

食べ過ぎた翌日にはいつもより早くベッドに入り、良質の睡眠が取れるよう工夫しましょう。例えば就寝の3時間以上前には軽めの夕食を済ませ、1時間半前にはお風呂に入り、その後はパソコンやスマートフォンを見ないようにするだけでも、睡眠の質は変わります。

ダイエット中であれば、食べ過ぎた翌日だけではなく通常の生活でも良い睡眠を取ることを心がけ、心身のバランスを整えましょう。

食べ過ぎが続くようであれば

食べ過ぎが突発的な飲み会などであれば問題ありませんが、毎日のように食べ過ぎるようであれば健康上悪影響が出る可能性があります。食べ過ぎが続くようなら、以下のようなことに気をつけましょう。

ストレスを軽減させる

食欲がどうしても抑えられないという場合は、ストレスが関係している可能性が高いでしょう。食欲は自律神経と数種類のホルモンによってコントロールされていますが、ストレスがたまると自律神経のバランスが崩れ、よく眠れなかったり食欲をコントロールするホルモンのバランスが崩れたりします。

食欲が満たされると、脳はドーパミンというホルモンを分泌します。ドーパミンとは喜びや快楽を感じるホルモンのため、ストレスがたまっていると過食して快楽を得ようとします。

またストレスによって幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが不足します。脳に糖分が届くとセロトニンが分泌される仕組みなので、ストレス時に甘いものが欲しくなるのはそのためです。

さらにストレスに対応するためコルチゾールというホルモンが分泌されると、血圧の上昇、LDL(悪玉)コレステロールの増加といった健康上のリスクも高まります。

ダイエットによってストレスがたまり暴飲暴食を招いているのであれば、ダイエットの方法を見直したり上手にストレスを発散させる必要があるでしょう。

睡眠不足を解消する

食べ過ぎと睡眠不足は深く関わっています。実際に寝不足が続いて体重が増えた経験がある人も多いのではないでしょうか。

アメリカのコロンビア大学が2005年に発表した、肥満と睡眠の研究では、平均睡眠時間が7〜9時間のグループと、睡眠時間6時間、5時間、4時間以下に分けて肥満になる確率を調べました。すると、睡眠時間7〜9時間のグループに対し、6時間で23%、5時間で50%、4時間以下では73%の肥満になる確率が高くなったというのです。

睡眠不足になるとグレリンという食欲増進ホルモンが分泌され、レプチンという食欲を抑制するホルモンが減少することがわかっています。

このことから、睡眠不足になると食欲が増進してしまうことになり、肥満になる可能性が高くなってしまうのです。

さらに睡眠不足の際に食べたくなるのは、糖質や脂質の多いジャンクフードなどで、いつもより判断能力も低下しているため食べ過ぎてしまいます。

食べ過ぎを防止するためには睡眠不足を解消し、良質な睡眠がとれるよう工夫する必要があります。

栄養バランスを見直す

しっかり食事をしているつもりでも、栄養不足に陥っていることが多いのが現代人です。生命活動に必要な栄養素が足りていないことが、食べ過ぎの原因となっていることがあります。

ダイエットのために極端な糖質制限をしたり特定のものしか食べなかったりすると、栄養バランスが崩れてしまいます。量は足りているはずなのについ食べ過ぎてしまうという場合は、普段の食事の栄養バランスを見直してみましょう。

炭水化物(糖質)・脂質・タンパク質の三大栄養素とビタミン・ミネラルをバランス良く取ることが大切です。

ホルモンバランスの影響を疑う

女性の場合、生理前になると食欲が増して暴飲暴食をしてしまうという人も多いでしょう。それは生理前にはプロゲステロン(黄体ホルモン)が増えることが原因とされます。

プロゲステロンは妊娠しやすい体にするための女性ホルモンなので、水分や糖分、脂肪などの栄養素を貯めようとします。そのため自分の意思とは無関係に、何か食べたい、食べても満足感がないという状態となり、食べ過ぎてしまいます。

またプロゲステロンはPMS(月経前症候群)特有のイライラを引き起こします。食べ過ぎてしまった自分にイライラし、自己嫌悪に陥りやすくなるのもこのためです。暴飲暴食をしてしまうのがいつも生理前である場合には、ホルモンバランスの影響を疑ってみましょう。

まとめ

まとめ

食べ過ぎてしまうことは誰にでもあることです。たった1回、または1日の食べ過ぎで落ち込む必要はありません。食べ過ぎたら、翌日の過ごし方で十分にリカバリーできるので、心を落ち着けて食事管理と運動を続けましょう。

さらに効果的なダイエットを行いたい場合には、スポーツジムへ通って食事指導を受けるのも一つの方法です。気になる方は、ぜひ スポーツクラブNASの店舗 へお問合せください。

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