筋トレはメリットだらけ! 筋トレの効果と知っておくべき原理
筋トレに興味があるものの、「筋肉がちゃんとつくのか」「やり方がわからない」と躊躇して、なかなか筋トレを始められないという方は多いかもしれません。この記事では、筋トレがもたらすメリットと踏まえておくべき筋トレの原理を解説します。効果的な筋トレの方法を理解できるので、筋トレライフにしっかり役立てることができます。
目次
Toggle筋トレをおこなうメリット
筋トレは、身体だけでなく精神面にも良い効果をもたらします。筋トレの効果を知ると、きっと筋トレをしたくなるでしょう。
健康的な生活をおくれる
筋トレをすることで得られるメリットは、健康的でいられることです。
例えば筋トレを行うことによって、がんなどの疾患による死亡リスクを軽減する効果が期待できます。豪シドニー大学の研究プロジェクトは、2017年11月に疫病専門誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・エピデミオロジー」において、「ワークアウトをしている人は、そうでない人に比べて全死因における死亡リスクが23%低く、がんによる死亡リスクは31%低かった」という研究結果を発表しました(※)。
また筋トレによって高齢者の生活の質・QOL(Quality Of Life)の低下を防止する効果もあります。例えば、筋力が低下し立ったり歩いたりするのにも不自由となる「サルコペニア」と呼ばれる加齢に伴って生じる筋萎縮を防げるためです。
その他にも、筋トレによって白血球やリンパ球などの免疫細胞が増加することによる免疫力向上や、筋肉量が増えることで熱を生み出しやすくなり基礎代謝アップなど、さまざまな効果が見込めます。
※ 出典:American Journal of EPIDEMIOLOGY
年齢に関係なく始められる
加齢に伴い身体機能や筋力は低下します。しかし筋トレを行うと、高齢者であっても筋肉細胞の増長や成長は可能です。
筋肉づくりには、背を伸ばすなど成長を促進したり、代謝を促す働きをする成長ホルモンの分泌がかかせません。成長ホルモンは、筋肉細胞を肥大化させる「インスリン様成長因子(IGF-1)」の分泌を促す効果があるためです。
ところが、成長ホルモンは加齢とともに少しずつ減少します。しかし筋トレを行うことで、高齢者であっても成長ホルモンを増やせます。糖が分解されてできる乳酸が発生し、乳酸が脳を刺激することで、成長ホルモンの分泌を促進しているのです。
また成長ホルモンは、各器官へ作用し認知機能や免疫機能を促進させるため、歳を重ねていても、筋トレによって健康的な身体が手に入るでしょう。
精神的に安定する
筋トレは、身体だけでなくメンタルにも良い影響を与えてくれます。
筋トレを行うと達成感やすがすがしさを感じたり、不安や怒りなどから解放されたりするのはこのためです。また筋トレを続けた結果、集中力ややる気が向上し、仕事のパフォーマンスが上がったという声をよく聞きます。
これらの効果は、筋トレを行うことで精神に良い影響を与えるさまざまな物質が分泌されるためです。それらの物質によって、気分が高揚したり心身の苦痛やストレスが軽減したりする効果が得られます。その結果、健康的な精神状態へと導いてくれるのです。
筋トレによって分泌される物質のなかから、3つの物質を紹介します。
テストステロン(男性ホルモン)
テストステロンは男性ホルモンを代表する物質ですが、前向きなマインドを保つには男女関わらず必要なホルモンです。
大脳に作用しポジティブな思考や決断力を高める作用を持つテストステロンは、生きる活力や生気を向上させ、バイタリティを高めてくれます。また集中力を高めたり、モチベーションが向上したりする効果もあります。
テストステロンは10〜20代をピークにその後は少しずつ減少するため、30代以降の方は筋トレで分泌を促進させることがおすすめです。
セロトニン
セロトニンは神経伝達物質のひとつで、「幸せホルモン」とも呼ばれているものです。日光を浴びると分泌されることで知られていますが、筋トレによっても分泌されます。
セロトニンが分泌されることで、安心感を得られ精神が安定し平常心がします。そのため、うつ病や社会不安症、パニック障害の患者にセロトニンの働きを調整する抗不安薬を処方することも。
また、脳の動きを活発にするために必要な脳内物質であるため、直観力を上げる効果もあります。
ドーパミン
ドーパミンもセロトニン同様に幸せホルモンの一つです。生存に必要なものを得るために身体を動かす機能がある脳内報酬系の神経伝達物質で、活力を与え、やる気を感じさせる効果があります。
ドーパミンは嬉しい出来事を期待しているときや、思いがけず嬉しいアクシデントが発生したとき、また何かを達成したときに分泌され快楽を感じさせます。すると人はこの快楽をまた味わいたいと思い、同じ行動を繰り返すようになります。
自信がつく
減量はもちろんのことボディメイク効果の高い筋トレは、理想的なボディラインを得られます。自分自身が望む体形に近づくことで、コンプレックスが解消でき、自己肯定感が高まり見た目への自信につながります。
筋トレで得た美しいボディラインやたくましい筋肉は、周囲の人から高く評価されるようになり、好意を寄せられるチャンスが増えるかもしれません。他人からの高評価や好意は、自分は価値がある、相手に認められていると感じさせ自信が持てるようになるでしょう。
またメンタルの面でも自信がつく効果があります。例えば、負荷の強い筋トレを自分で決めた回数をクリアできたり、以前よりもトレーニングの回数を増やせたりすると、成功体験として記憶に刻まれ、「困難を乗り越えられた」という自信を生み出します。すると、筋トレ以外でも日常生活や仕事などで解決が困難だと思えるような場面に直面しても、解決できるようになるでしょう。
筋トレの3大原理とは?
スポーツ科学では、「トレーニングの3原理5原則」という筋トレを効率よく実施するためのルールがあります。ここでは3原理について見てみましょう。
過負荷の原理
「過負荷の原理」はオーバーロードの原理とも呼ばれ、「トレーニングによって身体能力や機能を強化させるには、一定以上の負荷をかける必要がある」ということ。どんなに筋トレを行っても、負荷をかけなければ筋肉は成長しないのです。
トレーニングでいう負荷とは、運動の強化や時間によって身体にかかるストレスのことです。身体は負荷に反応して強化されるため、日常生活においてかかる負荷よりも強い負荷でなければ効果は現れません。またトレーニングによって筋肉が成長するなどして身体機能が向上したら、さらに大きな負荷をかける必要があります。
負荷のかけ方にはさまざまな方法があり、筋トレで用いるダンベルなどの重量を増やす、1セットあたりの時間を長くする、反復回数を増やすといった方法が有効です。
とはいえ負荷のかけすぎは禁物です。いきなり重い重量を扱うとケガの元になります。また疲労の蓄積によって、免疫力の低下や体調を崩す原因になり得ます。徐々に負荷を高めるように注意しましょう。
特異性の原理
「特異性の原理」とは、トレーニングは行った内容によって適応されるということです。
例えば腹筋運動を行えば腹筋が鍛えられたり、ストレッチなどをすれば柔軟性が得られたりします。もし筋力を向上させたいなら、軽い負荷で何度も行う低重量トレーニングよりも、少ない回数で高い負荷をかける高重量トレーニングのほうが早く効果が得られるでしょう。このようにトレーニングによって特定の効果を得るためには、それに適した運動をする必要があるのです。
ちなみに高重量トレーニングは筋肉の肥大効果だけでなく、筋肉と脳の連携を向上させ活性化させる神経系トレーニングの効果が見込めます。なぜなら高重量トレーニングでは、「この重量を挙げられるだろうか」という緊張感が芽生え、脳が筋肉細胞を刺激してくれるためです。
高重量トレーニングでは1回の動きを最大限の努力によって行い、神経系に対して高い負荷をかけることがポイントです。
可逆性の原理
「可逆性の原理」とは、トレーニングをやめてしまうと身体が元の状態に戻ってしまうということ。
トレーニングを重ねてどんなに筋肉量や体力などが増加しても、トレーニングを続けて行わなければ筋肉も体力も落ちてしまいます。筋肉を保つためには最低限の筋肉への刺激が必要なため、筋トレで筋肉が付いたら終了するのではなく、継続して行うことが大切です。
筋トレを少しの間でもやめたら、すぐに筋トレ開始前の身体に戻ってしまうわけではありません。筋トレを中断して筋肉が落ちたとしても、筋トレを再開すれば「マッスルメモリー」という働きにより、比較的短期間で筋トレを行っていたころの身体に戻れることがわかっています。なぜなら過去に行ったトレーニングの際に受けた刺激によって、筋肉が作られる過程を身体が覚えているためです。
筋肥大のための3つの契機
筋肉を肥大させるには変化を促す3つの要素が必要です。次から紹介する契機は、筋トレの効果を効率よく得るヒントにもなるでしょう。
運動
筋肉を大きくするには、筋トレなどの運動が必要であることはよく知られています。ではなぜ運動によって筋肉が肥大するのでしょうか。
筋肉は多くの筋線維と呼ばれる細長い細胞によって構成されており、筋肉を肥大させる「筋肥大」には、一本一本の繊維を太くし体積を増やさなければなりません。筋繊維は非常に繊細で、運動などによって身体を動かすと傷ついたり、切れたりしてしまいます。しかしすぐに補修され、損傷する前よりも太くなります。これを「超回復」といい、繰り返すことによって筋肉が大きくなるというメカニズムです。
例えば重いダンベルなどの機器を用いたトレーニングは、筋細胞に物理的なストレスを与えて損傷させ、超回復により筋肉が肥大するという仕組みです。
ゆっくりした動作の筋トレによる科学的ストレスによっても、筋肥大が誘発されます。筋トレで筋肉を使い続けると、血流が滞り筋内酸素濃度が低下し、乳酸などが蓄積します。過酷な環境下となるため、改善しようと成長ホルモンの分泌が促進され、筋肥大を引き起こすのです。
栄養
筋肥大には栄養の摂取も重要です。例えば運動によって損傷した筋細胞を回復させ、太い筋細胞をつくるにはタンパク質が必要です。運動をしても超回復が発生しなければ筋肥大は起こりません。
そのため食事からタンパク質を摂取しましょう。筋トレで筋肥大を起こすには、運動習慣がなかった人や週に数回30分程度の運動をしている人は、1日あたり体重1kgに対して0.8g〜1.1gのタンパク質が必要です。例えば体重が60kgの人なら、1日の摂取量目安は48g~66g程度です。断続的に高い強度のトレーニングをしている人なら、体重1kgあたり1.4〜1.8gですので、体重が60kgの場合は1日84~108gのたんぱく質が摂取量の目安です(※)。
タンパク質は肉類や魚介類、卵、豆類などに多く含まれていますが、食事だけでタンパク質を摂取するのが難しい場合は、プロテインパウダーなどのサプリメントで補完しても良いでしょう。
※ 出典:樋口満編著『新版コンディショニングのスポーツ栄養学』
休養
筋トレによって損傷した筋繊維が回復し増強する超回復を引き起こすには、休養をとることが効果的だとされています。休養をとらずに筋トレを行うと、傷ついた筋肉が回復する前に再び損傷してしまいます。そのため筋肉が肥大しないばかりか、疲労が蓄積してしまうでしょう。
かといって、長期間筋トレをしないで休養していると筋肉は少しずつ分解されてしまいます。そのため筋肥大をねらうなら筋トレ後は48~72時間の休息をとることが効果的です。
また充分に睡眠をとることも大切です。なぜなら、睡眠が不足すると筋肥大に必要な成長ホルモンやテストステロンの分泌が低下してしまうためです。人によって適切な睡眠時間は異なりますが、筋肉を大きく育てるためには1日6時間以上の睡眠をとると良いといわれています。
トレーニングの負荷が強くなるほど長い睡眠時間が必要です。そのため、多くのアスリートは1日の睡眠時間が8時間以上といわれています。
まとめ ジムへ行って筋トレをしよう
筋トレは理想的なボディラインをつくれたり、心身ともに健康的になれるなど多くのメリットを享受できます。これらの筋トレによる効果を出し続けるには、継続して筋トレを行うことが重要です。とはいえモチベーションを維持できず、途中でトレーニングをやめてしまう人もいるかもしれません。
継続して筋トレを続けるには、スポーツジムへ通うことをおすすめします。トレーナーによる指導を受けることもできるので、正しいフォームで安全に効率よく筋トレができるでしょう。
スポーツクラブNASのトレーニングジムは、基本的なフリーウェイトから最新鋭のマシンまで豊富なラインナップが魅力です。筋トレ初心者の方から本格的なトレーニーまで、あらゆる要望にお応えできると自信を持っております。
入会希望・見学希望の方は、お近くの スポーツクラブNAS店舗 にお問い合わせください。
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