ぽっこりお腹にさようなら 脂肪を落とす効果的なトレーニング方法とは
下っ腹が前に出てしまったりズボンやスカートにお腹の肉が乗っかってしまったりする、ぽっこりお腹を気にする人は多くいます。また、健康への悪影響を気にする方もいるでしょう。なぜ、ぽっこりお腹になってしまうのでしょうか。
この記事では、ぽっこりお腹になる原因を解説し、解消するための方法とエクササイズを紹介します。ぽっこりお腹を解消して、引き締まったお腹を手に入れましょう。
目次
Toggleぽっこりお腹の原因は?
最初に、ぽっこりお腹の原因について解説します。考えられる原因は下記のとおりです。
- ・ 体脂肪の増加
- ・ 腹圧が弱い
- ・ 骨盤のゆがみ
- ・ 胃下垂・内臓下垂
それぞれの原因について、詳しく解説します。
体脂肪の増加
ぽっこりお腹になる原因の一つは、体脂肪の増加です。体脂肪には、内臓の周りに付く内臓脂肪と、皮膚の下に付く皮下脂肪の2種類があります。
内臓脂肪が増加しても皮下脂肪が増加しても、ぽっこりお腹の原因になりますが、特に気を付けたいのは内臓脂肪です。皮下脂肪は身体全体に付くため、お腹だけボリュームが増すことはあまりありません。一方で内臓脂肪は、内臓があるお腹だけに付く脂肪なので、お腹だけボリュームが増します。
それぞれの脂肪について、より詳しく見ていきましょう。
内臓脂肪
内臓脂肪は、胃や腸などの内臓の周りに付く脂肪です。内臓脂肪が多いと、お腹周りだけが太って見えるため、リンゴ型肥満とも呼ばれます。
脂質や糖質、アルコールなどの過剰摂取や運動不足によって、内臓脂肪は増加します。糖尿病や高血圧など、生活習慣病のリスクが高まる肥満なので、健康のためにも早めに減らしたいです。
内臓脂肪は男性につきやすいといわれ、見た目は痩せているのに隠れ肥満である方も多いです。一方で女性は、女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンの働きにより、内臓脂肪が付きにくいとされています。
また、内臓脂肪はエネルギーが不足したときに分解されやすいため、皮下脂肪と比べると落としやすい特徴があります。食生活の改善や、ジョギングや水泳などの有酸素運動を行うことで、比較的早く落とせるでしょう。
皮下脂肪
皮下脂肪とは、皮膚と筋肉の間にある脂肪のことです。特にお腹周りやお尻、太ももに脂肪がつきやすいため、洋ナシ型肥満とも呼ばれます。
皮下脂肪は、男性よりも女性につきやすい特徴があります。また、内臓脂肪に比べて落としにくいです。皮下脂肪を落とすには、筋トレや有酸素運動、食生活の改善をじっくり行う必要があります。
腹圧が弱い
「腹圧」とは腹腔内部にかかる圧力のことです。腹腔とは内臓が収まっている空間で、腹圧が弱くなると内臓が下がってしまい、下っ腹が出てしまいます。また、腹圧が弱くて反り腰になると骨盤が前傾して、下っ腹が前に押し出されてしまいます。
腹圧低下の原因は、運動不足や加齢によるお腹周りの筋力の低下、長時間の座位などです。腹圧を高めるには腹直筋や腹斜筋などのお腹周りの筋肉や、腹横筋や骨盤底筋群などのインナーマッスルのトレーニングを行いましょう。
また、背骨が自然なS字を描くように、姿勢を改善することも重要です。お腹のインナーマッスルを鍛えることは姿勢の改善にもつながるため、腹圧低下によるぽっこりお腹には、インナーマッスルのトレーニングがとても重要になります。
インナーマッスルはお腹を引っ込めたり、肛門を締めたりすることで簡単に鍛えられます。仕事や家事の間にもできるので、気づいたときに行ってみてください。
骨盤のゆがみ
骨盤のゆがみも、ぽっこりお腹の原因になります。ぽっこりお腹の原因になる骨盤のゆがみは、骨盤の前傾と後傾、開きです。
先ほど解説したように、骨盤が前傾すると下っ腹が前に押し出されます。骨盤が後傾すると背中が丸まって腹腔の上下が狭まり、お腹が前に出てしまいます。また骨盤が開くと、開いた骨盤のスペースに内臓が下がって、下っ腹が出てしまうのです。
骨盤が前傾する原因は、腹圧の低下による反り腰やもも前の筋肉の硬さなどがあります。骨盤の後傾の原因は、長時間の座位やお尻やもも裏の筋肉の硬さ、猫背などです。骨盤が開く原因には、出産や骨盤底筋群の筋力低下などがあります。
このように、骨盤は前に傾いても後ろに傾いても、開いてもぽっこりお腹の原因になります。
骨盤の前傾や後傾を改善するためには、姿勢の改善が必要です。骨盤のゆがみの原因になっている筋肉をストレッチして柔らかくしたり、日常生活から姿勢に気をつけたりする必要があります。
また骨盤の開きを改善するには、骨盤底筋群のトレーニングが必要です。
胃下垂・内臓下垂を起こしている
身体は痩せているのにぽっこりお腹の場合は、胃下垂や内臓下垂を起こしている可能性があります。胃や内臓の位置が下がることで、下腹部が前に出てしまいます。胃下垂・内臓下垂を放置すると、胃腸の機能が低下して他の病気を誘発することがあるので、気になる方は病院を受診しましょう。
胃下垂・内臓下垂になると、胃腸の食物を肛門に向かって送るせんどう運動が低下します。消化が上手くできなくなり、便秘や下痢、腹部膨満感、食欲不振になりやすくなります。
胃下垂・内臓下垂の原因は、猫背や反り腰、運動不足、満腹になるまで食べる習慣がある、脂質の摂取が多い、精神的なストレスなどです。胃下垂・内臓下垂を改善するためには、姿勢の改善やインナーマッスルのトレーニングなどが有効です。
ぽっこりお腹を解消する方法
続いて、ぽっこりお腹を解消する方法を紹介します。ぽっこりお腹を解消するには、以下のことが有効です。
- ・ 筋力トレーニング
- ・ 有酸素運動
- ・ 食事の改善
- ・ 腹圧のトレーニング
- ・ 姿勢の改善
詳しく見ていきましょう。
筋力トレーニング
脂肪によるぽっこりお腹を改善するなら、お腹周りの内臓脂肪や皮下脂肪を落とせばいいのですが、残念ながら「部分痩せ」はできません。脂肪は使った筋肉の近くが落ちるのではなく、全身の脂肪が落ちるためです。
そのため、全身の筋力トレーニングを行いましょう。筋力トレーニングは無酸素運動といい、糖質を主なエネルギー源にする運動です。運動の際に脂肪を消費する効果は低いものの、筋肉量が増えることで基礎代謝量を向上させることができます。
基礎代謝量は、横になり何もしなくても消費されるカロリーのことです。基礎代謝量が向上することで、痩せやすく太りにくい身体になります。
このように筋力トレーニングによって筋肉量が増えると、基礎代謝量が向上して毎日の消費カロリーが増加します。これにより、お腹周りの内臓脂肪や皮下脂肪も落ちやすくなるのです。
効率良く筋肉量を増やすには、このあと紹介する筋肉トレーニングをぜひ行ってみてください。また、歩く時に大股で早歩きをする、普段エレベーターを使っているところで階段を使う、など日常の積み重ねも効果的です。
有酸素運動
有酸素運動は体脂肪を主なエネルギー源にするため、脂肪燃焼効果が高い運動です。代表的な有酸素運動は、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などです。
特に、ウォーキングやジョギングは、必要なものがシューズとスポーツウェアだけなので、気軽に始められます。一方で、膝などの関節に多少の負担がかかります。関節への負担が気になる方は、サイクリングや水泳のような種目がおすすめです。
これらの有酸素運動を、1日20〜30分を目安に行ってください。
また、特に有効なのが筋肉トレーニングと組み合わせて行うことです。先に筋肉トレーニングを行って糖質を消費してから有酸素運動を行うと、より効率よく脂肪が燃えてくれます。
さらに、筋肉トレーニングによって基礎代謝量を向上させることで、有酸素運動の脂肪燃焼効果も高まります。筋肉トレーニングを20〜30分、有酸素運動を20〜30分などの組み合わせで行ってください。
食事の改善
運動と同様に、食事の改善も重要です。食事の栄養バランス、総カロリー量を見直し、改善しましょう。筋肉量を増やして基礎代謝量を上げるためにも、タンパク質を多く取るようにしてください。
また、脂肪になりやすい脂質と糖質を減らすように意識しましょう。特に脂質の多い食事は、消化器に負担をかけるため胃下垂・内臓下垂の原因にもなり得ます。
そして、規則正しい食事時間やよく噛んでゆっくり食べることも大切です。毎日同じ時間に食事を取ることで体内のリズムが整い、消化器の負担が減ります。また、よく噛んでゆっくり食べることでも消化器の負担を減らすことができます。
消化器の負担を減らすことは胃下垂・内臓下垂の防止や、便秘や下痢の防止になるため、ぽっこりお腹の改善に効果が期待できるでしょう。
腹圧のトレーニング
腹圧が弱い人は、腹圧を高めるトレーニングを行いましょう。腹圧を高めるには、息を吐きながらお腹を引き締めるトレーニングや、肛門を締めるトレーニングなどが有効です。
お腹を引き締めるトレーニングで、インナーマッスルの腹横筋を鍛えられます。腹横筋は、腹部の内臓を覆っている筋肉で、内臓のコルセットのような働きをしています。
腹横筋が弱ると、内臓を正しい位置で維持できず、ぽっこりお腹の原因になってしまうのです。腹横筋を鍛えることで、内臓を正しい位置に維持できるようになります。
また、肛門を締めるトレーニングで、骨盤底筋群を鍛えられます。特に骨盤が開いてしまっている人に有効です。
姿勢の改善
骨盤の前傾・後傾や、反り腰・猫背もぽっこりお腹の原因になるため、姿勢の改善も重要です。
デスクワークの人は椅子に深く座らず、背筋を伸ばして浅く腰かけましょう。猫背や巻き肩にならないよう注意してください。特にキーボード操作をしていると、身体が前のめりになって猫背になるため、トイレに行くタイミングや飲み物を飲むタイミングなどに背筋をしっかり伸ばしましょう。
また、股関節周りや太ももの筋肉のストレッチも有効です。お尻や太もも裏の筋肉が硬いと、骨盤が後ろに引っ張られて後傾します。逆に太もも前の筋肉が硬いと、骨盤が前に引っ張られて骨盤が前傾します。
股関節周りや太ももの筋肉を柔らかくすることで、骨盤を正しい位置に戻しましょう。
ぽっこりお腹を解消するおすすめエクササイズ
ぽっこりお腹を解消する、初心者にも取り組みやすいエクササイズを3つ紹介します。
- ・ ダンベルスクワット
- ・ フィットネスバイク
- ・ ドローイン
それぞれの具体的な方法を見ていきます。
ダンベルスクワット
スクワットはもっとも基本的なエクササイズです。太もも前の大腿四頭筋、太もも後ろのハムストリングス、お尻の大殿筋など、下半身の筋肉全体を鍛えられます。
これらの筋肉は身体の中でも特に体積の大きい筋肉なので、より基礎代謝量向上を狙えます。また、重りを持ちながら姿勢を維持するためには、腹圧を高めなければなりません。下半身の筋肉を鍛えながら、腹横筋などのインナーマッスルも鍛えられます。
ここでは、初心者でも取り組みやすいダンベルスクワットを紹介します。
1.両手でダンベルを持ち、脚を肩幅に開いて立ちます。
2.胸を張りながら股関節・膝関節・くるぶし関節を屈曲して、できるだけ深くしゃがみます。
3.足の裏全体で重量を感じ、立ち上がります。
8~10回3セットを目安に行いましょう。重量が重い場合、腰が丸まりやすくなります。腰が丸まると痛めるリスクがあるので、常に背中がまっすぐになるように意識しましょう。
フィットネスバイク
フィットネスバイクは自転車型の有酸素運動器具です。手軽で安全に有酸素運動ができます。フィットネスバイクを個人で買い求めるのは少々ハードルが高いので、スポーツジムに通いましょう。初心者が取り組む際のポイントは以下の通りです。
1.負荷は軽めにし、徐々に重くします。
2.スピードの目安は15~20kmをキープします。
3.心拍数の目安は最大心拍数の50~60%で、少し息が上がる程度を意識してください。
運動時間は20~60分程度を目安とします。心拍数の目安は、(220-年齢)×0.7の計算式で算出してください。
ドローイン
ドローインは、腹横筋を鍛えて腹圧を高めるトレーニングです。お腹を膨らませたり凹ませたりすることで、腹横筋を鍛えます。内臓を正しい位置に戻したり、姿勢を改善したりするのに効果的です。
1.仰向けになり、ひざを90度曲げます。
2.大きく息を吸い、お腹を膨らませます。
3.お腹を膨らませきったら、ゆっくりと息を吐いて凹ませます。5秒を目安に息を止めます。
4.2~3を10回繰り返します。
まとめ
ぽっこりお腹を解消するためには筋肉トレーニング、有酸素運動、食事の改善を地道に続けることが大切です。何よりも、運動習慣を身につけることが重要になります。
そのためには、スポーツジムに入会することも有効です。スポーツジムに入会すれば、効果的なエクササイズができるため、成果が出て運動するのが楽しくなります。「スポーツジムに入会した」という事実自体が、一つのモチベーションにもなるでしょう。
スポーツジムへの入会を検討されている方や、プロの指導のもとぽっこりお腹を何とかしたいと考えている方は、ぜひお近くの スポーツクラブNASの店舗 へお問い合わせください。
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