有酸素運動の効果とは? おすすめの運動3つも紹介
体脂肪を落とすダイエットのためには、食事内容の見直しとともに継続的な運動が必要です。特に有酸素運動は、ダイエットに効果的であることが知られています。この記事では有酸素運動とは何か、有酸素運動の効果、おすすめの有酸素運動について解説します。
この記事を読めば有酸素運動の基礎がわかります。有酸素運動でダイエットをしたい方は参考にしてみてください。
目次
Toggle有酸素運動とは
有酸素運動とは、軽〜中程度の負荷を数十分以上継続して行う運動のことです。ではどのような運動が有酸素運動なのでしょうか。ここでは有酸素運動の仕組みと、無酸素運動との違いを説明します。
有酸素運動の仕組み
有酸素運動は、運動中に筋肉を動かすエネルギーを体内で作り出すために酸素を使うことから、有酸素運動と呼ばれます。
人体は筋肉を動かすために最初は筋肉内に貯められているエネルギーを使います。しかし貯められているエネルギーでは数秒から数十秒しか運動を続けられません。そのため続いて体内の糖質を使ってエネルギーが作られますが、こちらも運動を続けられるのは数十秒から3分ほどと言われています。
運動が数分以上続くと、脂質と酸素を用いてエネルギーが作られるようになります。この状態が有酸素運動をしている状態です。エネルギーを作るために脂質が必要なので体脂肪を分解し、燃焼することから、有酸素運動はダイエット効果があるのです。
なお軽〜中程度の運動とは、ランニングやサイクリングのように数十分から数時間継続できる運動のことです。
無酸素運動との違い
無酸素運動は重量挙げや短距離走のように、短い時間に大きな力を発揮する強度の高い運動です。先述した筋肉内に貯められているエネルギーを使っている状態や、糖質からエネルギーを作っている状態での運動が無酸素運動です。無酸素運動では、エネルギーを生み出すときに脂質や酸素を使いません。そのため無酸素運動では、あまり体脂肪は燃えません。
しかし無酸素運動を行うと、筋肉内のエネルギーや体内の糖質が失われます。その後のエネルギー源は脂肪になるため、脂肪が分解されやすい状態になります。そのため、先に無酸素運動を行って脂肪が分解されやすい状態にしてから有酸素運動を行う流れはダイエットに有効です。
またウェイトトレーニングなどの無酸素運動を継続すると、筋肉量を増やすことができます。筋肉量を増やすと身体の基礎代謝量が向上するため痩せやすい身体になることができます。
有酸素運動の効果
続いて、有酸素運動の効果について主な3つを解説します。
ダイエット効果
先ほど解説したように、有酸素運動では脂質と酸素を使ってエネルギーを作ります。脂肪を分解するためダイエットに有効です。
体脂肪を燃やす有酸素運動は、それほど活動強度が高くない運動でもダイエット効果があることがわかっています。大汗をかくようなランニングではなく、早歩き程度のウォーキングを20~30分行うだけでも十分にダイエット効果があります。
なお、「有酸素運動は20分が目安」とよく言われますが、運動時間は分割しても効果があることがわかっています。朝の通勤時に10分、帰宅時に10分でも効果は同程度なため隙間時間を利用して有酸素運動に取り組むことができます。
心肺機能の向上
有酸素運動をすると、心肺機能が向上します。有酸素運動は数十分以上継続する運動なので、大量の酸素が必要です。心拍数が高い状態を数十分維持する間、心臓と肺が活発に働いて鍛えられます。
心肺機能が向上すればするほど、より高い心拍数を長い時間維持できるようになります。より強度の高い有酸素運動をできるようになるため、消費カロリーが増えて脂肪の分解が増加するのです。
体力がついて疲れにくくなるため、日常生活もよりアクティブにできるメリットもあります。疲れにくくなって行動量が増えれば、その分消費カロリーを増やすことができます。心肺機能の向上は、ダイエット効果を高めるのはもちろんのこと、日常生活にもいい影響を与えます。
生活習慣病の予防・改善
有酸素運動は生活習慣病の予防と改善にも有効です。体脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があります。一般的に内臓脂肪がつきやすいのが男性で、皮下脂肪がつきやすいのは女性です。特に内臓脂肪は生活習慣病を引き起こす要因です。体脂肪を燃焼させる有酸素運動は内臓脂肪も燃焼させるため、生活習慣病の予防と改善に効果があります。
内臓脂肪はつきやすいものの、減りやすい性質があります。有酸素運動を続けていけばお腹がへこんでいき、内臓脂肪が減っていくのを実感できるでしょう。さらに有酸素運動には血流を改善する効果があります。血流を改善できれば、高血圧の改善、脳梗塞や心筋梗塞といった疾患の予防にもつながります。
このように有酸素運動はダイエット効果だけでなく、生活習慣病の予防や改善にも効果的です。
おすすめの有酸素運動
最後に、初心者でも取り組めるおすすめの有酸素運動を3つ紹介します。
ウォーキング
ウォーキングは地球上で唯一の2足歩行動物である人間の、もっとも基本的な動作です。特別な場所も道具も必要なく、日常生活を行う活動範囲内で行える運動です。
厚生労働省が定める、日常生活における歩数の目標値は、 男性9,200歩、女性8,300歩 です(※)。これは日常生活を含めた数字なので、日常生活とウォーキングの歩数を足してこの数字を目指しましょう。
厚生労働省によると、現状の1日平均の歩数は男性8,202歩、女性7,282歩です。日常生活に1,000歩ほどのウォーキングを加えただけで目標値を達成できます。歩数はスマートフォンやスマートウォッチ、万歩計で計測できます。
また前章で解説した効果を狙うなら、手足を大きく動かす早歩きで30分を目安にしてください。ただし30分より短くても効果がないわけではありません。出勤時に1駅分多く歩く、エレベーターより階段を使う、といった形で行うこともできます。
注意点として体重の重い人、加齢により脚の筋肉が衰えている人はアスファルトの道路を長時間歩くと股関節、膝などの関節を痛める可能性があります。柔らかい土や芝生などがあればよいですが、そういった場所がない場合はジムにあるランニングマシンがおすすめです。
サイクリング
サイクリングは、ウォーキングやランニングの欠点である関節へのダメージの少なさが特徴です。そのため長時間負荷をかけられるメリットがあり、またウォーキングやランニングよりもスピードが出るため、スピード感を感じながら運動したい方に向いています。山や海沿いを走ることで景色を楽しむなど、趣味としても人気です。
通勤を電車や車から自転車に変えれば、交通費を削減しつつ有酸素運動ができます。しかし、公道でサイクリングをする場合は交通事故に気をつけましょう。雨のときなどは特に注意が必要です。
ジムにあるフィットネスバイクなら雨の日でも有酸素運動を行える上に、安全かつ負荷の調整もできます。
水泳
有酸素運動の中でも、強い負荷をかけたいときは水泳がおすすめです。運動強度の評価に「メッツ」という指標があります。水泳(普通の速さのクロール)は8.3です。カロリーに換算すると、体重70kgの人が1時間行って500kcal前後になります(※)。
なお、自転車(通勤・自分のペース)のメッツは6.8、ランニング(60分で6.4kmのペース)のメッツは6です。これらの有酸素運動と比べても、水泳の運動強度が高いことがわかります。
水泳は、ランニングやウォーキングのように関節への負担が少ない上に、サイクリングのような交通事故のリスクもありません。さらに、下半身だけでなく上半身も使った全身運動になります。
※出典:国立健康・栄養研究所 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
継続的に有酸素運動するならスポーツジムへ行こう
有酸素運動にはダイエット効果、心肺機能向上効果、生活習慣病予防効果などがあります。しかし難しいのは「継続する」ということです。有酸素運動は三日坊主になりがちです。特に、高齢者や運動経験の乏しい人は、関節を痛めるリスクもあります。
自分では続ける自信がない、怪我が怖いという方にはスポーツジムに通うことをおすすめします。スポーツクラブNASなら、ランニングマシンやフィットネスバイクなど、カーディオマシンが充実しています。また、多くの店舗でプールも併設されています。
トレーナーのアドバイスをもらえる上に、仲間と行けば励まし合って続けられるでしょう。有酸素運動を行いたい方は、ぜひ一度スポーツクラブNASにお問い合わせしてみてください。
関連記事Related Articles
ジムは週何回通うのが理想?ダイエットなど目的に応じた効果的な頻度
トレーニングジムやフィットネスクラブに初めて通う方、これから通おうと考えている方にとって、「1週間に何回通えばよいのか」は気になるポイントで...
フィットネスジム初心者向け!選び方のポイントやマナー、必要な持ち物を解説
「運動不足を解消したい・理想の体づくりに向けて鍛えたいものの、自宅でのトレーニングは続かない」という方の多くが第一の選択肢として挙げるのがト...
フィットネス股関節は肝心要の部位 ストレッチで可動域を広げる
股関節は、肩関節や膝関節と並んで人体にある関節のなかでも大きな関節のひとつ。健康維持や円滑な動作、美容を保つのに重要な役割を持っており、股関...
フィットネス脂肪燃焼の仕組みをやさしく解説 理解して効果的なダイエットを
体脂肪を減らしたいと思っても、具体的にどうすればよいのか悩む人もいるでしょう。単に食べる量を減らしたりやみくもに運動したりしても、すぐに脂肪...
フィットネス肩の筋肉を鍛えるメリット!健康的な生活と美しいボディラインを得る
肩の筋肉の発達具合は他人からもよく分かるため、見た目を左右する部位であるといえます。三角筋や僧帽筋などの肩周りの筋肉は、姿勢や体調、スポーツ...
フィットネススクワットは効果絶大! 正しいスクワットの方法と意識すべきポイント
「キングオブエクササイズ」と呼ばれるスクワット。スクワットはスクワット・ベンチプレス・デッドリフトで「ビッグ3」と呼ばれることもあるほど、筋...
フィットネスジムで着る服装の選び方のポイント!初心者の女性・男性別に紹介
これからジムに通って健康的な身体づくりを目指したいと考えている方の中には、どのような服装で通えばよいのか悩んでいる方もいるのではないでしょう...
フィットネス話題のメソッド「HIIT」とは? その効果と具体的な方法を解説
近年、「HIIT(ヒート・ヒット)」というトレーニング方法が注目を集めているため、HIITに関心を持っている人も多いのではないでしょうか。 ...
フィットネス