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ふくらはぎを鍛えるメリットは大きい! 効果的なエクササイズを紹介

ふくらはぎを鍛えるメリットは大きい! 効果的なエクササイズを紹介

「最近、なんだか疲れやすいな」と思うことはありませんか。それはもしかすると、ふくらはぎの疲れが原因かもしれません。ふくらはぎの不調は、体全体の不調を引き起こすといってもよいほど全身の血流に影響を与えるものです。今回は、ふくらはぎの基礎知識を踏まえて、ふくらはぎを鍛えるメリットや効果的なエクササイズを解説します。

ふくらはぎの部位と役割

ふくらはぎは、膝裏から足首までの範囲にある筋肉です。アキレス腱の上部に位置し、歩いたり走ったりするときに重要な働きをします。ここでは、ふくらはぎの部位にある筋肉やふくらはぎの役割について説明します。

ふくらはぎの正式名称

ふくらはぎに相当する筋肉は「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」です。下腿三頭筋は、浅層の「腓腹筋(ひふくきん)」と深層の「ヒラメ筋」から構成されています。膝下の部位を下腿と呼ぶため、下腿三頭筋は「膝下にある3つに分かれた筋肉」という意味です。下腿三頭筋の1つである腓腹筋が内側頭と外側頭に分かれるため、合計で3つの筋肉があるということになります。

下腿三頭筋を構成する腓腹筋とヒラメ筋は、どちらも下端でアキレス腱とつながっています。足首を動かすことによって収縮するというのが2つの筋肉の共通点です。しかし、上端側の付着部分は異なり、腓腹筋は大腿骨に、ヒラメ筋は脛骨と腓骨の後面上部につながっています。この違いにより、腓腹筋は足関節だけでなく膝関節の動きにも関わります。

ふくらはぎは「第2の心臓」

心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしています。しかし、心臓から遠くて低い位置にある足先では、心臓のポンプ作用が届きにくくなります。そこで、下腿部の血液の流れを助けるのがふくらはぎです。ふくらはぎの筋肉を動かすことで心臓のようなポンプ作用が生まれ、下腿部で滞っている血液がよく流れるようになります。こういった働きにより、ふくらはぎには「第2の心臓」という異名があるのです。

ふくらはぎを「下半身の心臓」と言い換えれば、さらに重要性が理解しやすくなるでしょう。ふくらはぎを鍛えると下半身の血流が改善され、足のむくみを予防・解消する効果が期待できます。低血圧の人がウォーキングやランニングで改善するのも、ふくらはぎのポンプ作用が強化されたためだと考えられます。下半身の冷えに悩んでいる人も、ふくらはぎのストレッチやマッサージで改善するかもしれません。まるで心臓と並ぶ1つの臓器であるかのように、ふくらはぎは人体にとって大切なものといえます。

運動の動作をサポートする

運動の動作をサポートする

ふくらはぎ、すなわち下腿三頭筋は、脚部を使った運動全般(歩く、走る、跳ぶなどの動作)をサポートする筋肉です。下腿三頭筋を構成する2つの筋肉に分けて見てみると、腓腹筋はダッシュやジャンプのような瞬発的な運動、ヒラメ筋は直立や歩行のようなバランス維持・持久力に関わる運動で働きます。

プロのサッカー選手のように強い脚力が求められるアスリートは、ふくらはぎが非常に発達しています。瞬発力・持久力が求められる陸上選手やテニス選手も同様で、ふくらはぎが下半身の動作に大きく関わっていることが容易に理解できるでしょう。だからこそ、肉離れや筋断裂といったケガにも注意しなければなりません。

日常生活での注意点

第2の心臓と呼ばれるように、ふくらはぎは私たちにとって大切な部位です。しかし、ふくらはぎを大事にしようと普段から意識している人は、それほど多くはないでしょう。ここでは、ふくらはぎについて日常生活で注意すべき点を説明します。

長時間の座り作業・立ち作業

人体の構造上、立っている状態や座っている状態を長時間続けていると、足やふくらはぎに血液が滞りやすくなります。立ち仕事やデスクワークなどで、ふくらはぎ周辺がむくんでしまう人は多いのではないでしょうか。休憩時間を使って、ふくらはぎや足首をリラックスさせたり軽い運動をしたりすれば、下半身の血流を改善できます。

座り作業や立ち作業が多い女性の場合、ハイヒールを履いたり締め付けの強い衣服を着たりするのも、下半身の血行が悪くなる要因です。対策としては、足首からふくらはぎ、あるいは大腿部までを圧迫して血流の悪化を防ぐ「弾性ストッキング」を着用するとよいでしょう。

姿勢や歩き方にも気をつける

姿勢や歩き方にも気をつける

姿勢の悪さは背骨や骨盤だけでなく、体全体を支えている足元にも負担をかけます。特に背中が丸まって腰が前に出る「骨盤後傾」という立ち姿勢は、下半身の裏側の筋肉を緊張させます。ふくらはぎを疲れやすくしてしまう姿勢であるため、骨盤の傾きを矯正することが必要です。

また、ふくらはぎに負担がかかりにくい歩き方を意識することも大切です。腰(下腹部)から下が太ももと一体化しているような意識で、腹筋を活用して歩くことをおすすめします。脚だけで歩いている人は重心が低くなり、ふくらはぎに余計な力が入ってしまいます。その結果、ふくらはぎが不格好になりやすく、「脚が太いのが気になる」「足首が細くならない」といった悩みがなくならないのです。

ふくらはぎを鍛えることによる効果

ふくらはぎを鍛えることで、さまざまな健康効果が得られます。ここでは、ふくらはぎの筋力アップに関係する効果を紹介します。

運動能力が向上する

先述した通り、腓腹筋は瞬発性を要する動作を、ヒラメ筋はバランス・持久力を要する動作をサポートします。さらに、ふくらはぎのすぐ下にあるアキレス腱も運動に大きな役割を担っているため、ふくらはぎ周辺を鍛えることで脚力強化に効果的です。地面を強く蹴ることができるようになり、跳躍力やダッシュ力が向上します。サイズとしては太ももの大腿筋のほうが大きいのですが、ふくらはぎの下腿三頭筋も軽視できません。

下腿三頭筋が関わっているのは、つま先を下げる動き(足関節底屈)とつま先を上げる動き(足関節背屈)です。つま先を上げる筋力は走るスピードと相関関係があることがわかっています。つま先をしっかり上げておくことで、つま先を下ろして地面を蹴るときに大きな力を生み出せるからです。また、つま先だけで瞬間的な強い力を発揮できるようにもなります。球技などで瞬発力を高めたい人にとっても、ふくらはぎの筋力強化がおすすめです。

足首が安定する

ふくらはぎの筋力はアキレス腱と連携して足首を動かします。したがって、足首の強さはふくらはぎの筋肉によって支えられているわけです。ふくらはぎを鍛えると足首が安定し、不意に体のバランスを崩しても踏ん張ることができるため転びにくくなります。

運動不足の人が転倒しやすくなるのは、ふくらはぎの筋力低下によって足首が弱くなっていることが主な原因です。バランスがうまくとれずフラフラしてしまうという人は、ふくらはぎを鍛えてみましょう。特に高齢者は転倒して骨折などの大きなケガをするケースが多いため、ふくらはぎの筋力アップによって予防するのが効果的です。

血流が促進される

ふくらはぎは第2の心臓です。ふくらはぎを鍛えることで心肺機能の強化に近い効果が得られ、下半身の血流が促進されます。これは下腿三頭筋が発達して、ふくらはぎのポンプ作用がしっかりと機能するためです。低血圧に悩んでいる人も、血流が良くなることで低血圧症状の改善を図ることができます。

逆に、ふくらはぎの筋肉が弱くなっていると血行が悪くなってしまいます。下半身の血行不良は冷えやむくみの原因です。冷え性で足先の体温が下がりやすいという人は、ふくらはぎを鍛えると改善する可能性があります。冷えは万病の元ですから、ふくらはぎの筋肉強化で健康維持を目指しましょう。

足が疲れにくくなる

ふくらはぎの筋肉強化で血流が促進されますが、血流が良くなると疲労物質がたまりにくくなり、酸素や栄養も効率よく行き渡ります。そのため、むくみが解消されると同時に、足の疲れもたまりにくくなるでしょう。

老廃物を速やかに除去して筋肉に必要な栄養素をスムーズに運ぶには、ふくらはぎのポンプ作用が不可欠です。

ふくらはぎを鍛えるエクササイズ2選

ふくらはぎを鍛えるエクササイズはいくつかありますが、ここでは「スタンディングカーフレイズ」と「ジャンピングスクワット」を紹介します。

スタンディングカーフレイズ

カーフレイズとは「かかと上げ運動」のことです。スタンディングカーフレイズは、ふくらはぎの筋トレとしては最も基本的な種目といえます。

1.足を肩幅程度に広げて真っ直ぐ立ちます。階段の端などに足の裏の前半分をのせるようにすると、かかとを深く下ろせます。

1.足を肩幅程度に広げて真っ直ぐ立ちます。階段の端などに足の裏の前半分をのせるようにすると、かかとを深く下ろせます。

2.背筋をしっかりと伸ばし、つま先立ちになるようにかかとを上げます。

2.背筋をしっかりと伸ばし、つま先立ちになるようにかかとを上げます。

3.かかとを限界まで上げきったら、その状態で1秒間キープします。

4.かかとをゆっくり下ろします。

自重でやるなら50回が目安です。負荷が軽いと感じる場合には、ダンベルなどを持って行うとよいでしょう。

ジャンピングスクワット

ジャンプをして行うスクワットです。ふくらはぎを中心に下肢全体の筋肉を鍛えることができます。腕の反動も使って高くジャンプするため、大きな効果が得られる筋トレ方法です。

1.足を肩幅くらいに開きます。

1.足を肩幅くらいに開きます。

2.膝と股関節を軽く曲げます。

2.膝と股関節を軽く曲げます。

3.腕を振って真上にジャンプをします。

3.腕を振って真上にジャンプをします。

4.空中でバランスを崩さないようにし、軽く膝を曲げて着地します。

4.空中でバランスを崩さないようにし、軽く膝を曲げて着地します。

10回を3セット行います。着地でかかる負荷のおかげで効果が高い筋トレですが、正しいフォームでおこなわないと膝を痛めるので注意しましょう。

まとめ

ふくらはぎは、日常生活ではあまり意識しない部位かもしれません。しかし、ふくらはぎの下腿三頭筋は、下半身の血流に影響を与える大切な筋肉です。ふくらはぎを鍛える筋トレをおこなって血行を改善し、疲れにくい身体を手に入れましょう。

忙しい毎日の中で効果的にトレーニングをするなら、スポーツジムでの継続的なエクササイズがおすすめです。ふくらはぎだけでなく、全身の筋肉を鍛えることができるマシンやフリーウェイトが多数用意されていて、専門的な知見からアドバイスをするトレーナーが在籍しています。気の合う仲間と一緒にトレーニングするのも楽しいひとときになるでしょう。

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