筋トレメニューをジム初心者が作る方法は?おすすめのメニューを紹介
筋トレ初心者がジムでトレーニングを始める際には、目的を明確にして効果的なメニューを組むことが重要です。筋トレの目的は、ダイエット、筋力アップ、体力向上などさまざまですが、それぞれに適したトレーニング方法があります。
この記事では、初心者がジムで行う筋トレメニューの作り方や、目的別のおすすめトレーニングメニューを紹介します。また、初心者が1週間にどのようなスケジュールでトレーニングを行うべきかについても例を挙げて解説しているため、筋トレをこれから始めたい方はぜひ参考にしてください。
目次
Toggle初心者は筋トレのメニューを決める前に目的を明確にする
筋トレ初心者の方がスポーツジムのメニューを決める際は、目的を明確にすることが大切です。筋トレの目的によって、適したジムメニューは異なります。
ダイエットをしたい方の場合
ダイエットをしたい方の場合、脂肪燃焼効果が期待できる有酸素運動をメインに取り入れましょう。有酸素運動とは、筋収縮に必要なエネルギーとして酸素を使用する運動のことです。有酸素運動は、小〜中程度の負荷で時間をかけて行う運動で、ウォーキング、ジョギング、ランニング、水泳、エアロビクスなどが該当します。
筋力アップしたい方の場合
筋力アップを目的とする方には、高負荷のトレーニングメニューが効果的です。3~7回で体力の限界を感じる程度の重い負荷をかけ、筋肉に刺激を与えましょう。ただし、現在の筋肉量が少ない方は、負荷の大きな運動メニューを試す前に、筋肉を増やす必要があります。
体力を付けたい方の場合
体力をつけたい方は、無理をしなくても動かせる程度の低〜中負荷のメニューを選んで回数をこなしましょう。あわせて有酸素運動を取り入れると、より効果的に筋持久力を高められます。
どのような目的で筋トレをする場合でも、ジムトレーニングを始めてすぐに顕著な効果が出るものではありません。まずは、目的に合ったメニューを組み、目標に向かってコツコツと筋力トレーニングを重ねましょう。
ジムでトレーニングをするときの流れ
ジムでトレーニングをするときは、まずウォーミングアップを行い、続いてメインのトレーニングをした上でクールダウンに移るのがおすすめです。以下の見出しでは、ジムでトレーニングを行う際の流れを、より詳しく見ていきましょう。
ウォーミングアップ
最初に、ウォーミングアップを行います。ウォーミングアップとは、メイントレーニングの前に行う軽い運動のことです。ウォーミングアップをすることで、ケガの予防やパフォーマンスの上昇、心臓への負荷軽減、集中力アップなど、多様な効果が期待できます。
ウォーミングアップにかける時間は、5~15分程度でOKです。まずは軽めの有酸素運動を行い、ストレッチをした後、メイントレーニングの動作を軽めの強度で行うなど、流れを決めてウォーミングアップを済ませましょう。特に、負荷の大きい筋トレを行う予定の方は、入念にウォーミングアップをして体の準備を整えることが大切です。
メイントレーニング
ウォーミングアップを終えたら、メイントレーニングに移ります。メイントレーニングの順番は、基本的に筋トレを行い、その後有酸素運動に移るのが効果的とされます。
また、筋トレ初心者の場合、最初は負荷が軽い状態から正しいフォームを身につけ、徐々に負荷を上げていくとよいでしょう。筋トレのフォームが崩れてしまうと、効果が小さくなるだけでなく、怪我の原因にもなります。
クールダウン
メイントレーニングを終えたらクールダウンを行い、運動後の体を徐々に落ち着かせましょう。ただ座って休むのではなく、ウォーキングやジョギング、ストレッチ、マッサージなどをしながら徐々に心拍数を落とすことで、疲労回復を早める効果が期待できます。
トレーニング後に急に運動をやめると、めまいや体調不良を引き起こす可能性もあるため、クールダウンは忘れずに行ってください。
【目的別】初心者におすすめの筋トレメニュー
目的別のメニューの決め方やトレーニング方法が分かっても、具体的にどのようなメニューを組むか迷ってしまう方も多いでしょう。以下の見出しでは、筋トレの目的別におすすめの筋トレメニューを紹介するため、初心者の方はメニュー決めの参考にしてみてください。
ダイエットしたい方におすすめの筋トレメニュー
ダイエット目的で筋トレをしたい方は、以下のメニューを試してみましょう。
・レッグプレス
- 背中をシートにつけて座る
- 肩幅に開いた脚を逆八の字に置き、膝の角度が90度になるようシートを調節する
- 上体を固定したまま2秒ほどかけて膝を伸ばす
- 2秒ほどかけて膝を元の位置に戻す
片脚だけで膝を伸ばしたり脚を置く位置を変えたりとバリエーションをつけることで、異なる筋肉を鍛えられます。なおレッグプレスを行う際は、ケガを予防するために必ず膝とつま先の向きを揃えてください。
・ヒップスラスト
- シャフトにパットを置く
- シャフトを股関節に乗せる
- 脚を肩幅に広げて肩甲骨の下辺りをベンチ台に乗せる
- お尻を使ってシャフトを持ち上げる
ヒップスラストを行うときは、お腹でシャフトを持ち上げたり、膝を内側に曲げたりしないよう注意しましょう。誤ったフォームで行うと、腰を痛める原因となります。
ダイエット効果を期待する場合、お尻から太ももにかけての大きな筋肉を鍛えると基礎代謝が上がりやすくなります。脂肪燃焼効果が期待できるウォーキングやジョギングなどの有酸素運動と組み合わせてメニューに取り入れるのもおすすめです。
お腹を引き締めたい方におすすめの筋トレメニュー
お腹を引き締めたい方には、以下のメニューがおすすめです。
・ツイストクランチ
- 仰向けになって両脚を90度に曲げる
- 両手を頭の後ろで組む
- 上体を持ち上げて、右膝と左肘をひきつける
- ゆっくりと元の位置に戻る
- 同じ動作を左右交互に繰り返す
ツイストクランチは、両脇にある腹斜筋を鍛えるトレーニングで、脇腹を絞りたい方に向いています。トレーニング時は、膝と肘をひきつけるときに息を吐き、元に戻るときに息を吸うことを意識してください。
・アブドミナルクランチ
- シートに座り、バーを握った際の肘の角度が90度になるようシートを調節する
- パッドを肩に乗せ、グリップを握り、両脚を足場に置く
- 背中を丸めるように、上半身を前に倒す
- 同じ動作を複数回繰り返す
アブドミナルクランチは、お腹の筋肉である腹直筋を鍛えるのに効果的なトレーニングです。きれいに割れた腹筋を目指したい方は、積極的に取り入れましょう。トレーニング時は、肘や腕、脚の余計な力を抜き、体をリラックスさせることがポイントです。
背中を鍛えたい方におすすめの筋トレメニュー
背中を鍛えたい方は、筋トレに以下のメニューを取り入れてみてください。
・ラットプルダウン
- シートに座り、膝の角度が90度になるよう高さを調節する
- バーを肩幅の1.5倍程度の広さで握る
- 胸を張り、肩を下げた姿勢のまま上体をやや後ろに倒す
- 肘の力を使い、バーを鎖骨の辺りまで引き下げる
- 肘が伸び切らない程度にバーを戻す
- 同じ動作を複数回繰り返す
ラットプルダウンには、バーを逆手で持ったり首の後ろ側に引き下げたりと、さまざまなバリエーションがあります。やり方によって鍛えられる筋肉が変わるため、慣れてきたらさまざまなバリエーションをメニューに取り入れてみるとよいでしょう。
・シーテッドロウ
- トレーニングマシンの前に座り、プレートに脚を置いてバーを持つ
- 背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せるイメージでバーを引く
- 肘を伸ばし切らない程度にバーを戻す
- 同じ動作を複数回繰り返す
シーテッドロウは、僧帽筋や広背筋を鍛える効果が期待でき、立体感のある広くたくましい背中を手に入れたい方に向いています。トレーニング時は脇を締め、反動をつけないようゆっくりとバーを引きましょう。バーを引く際に息を吐き、元に戻るときに息を吸うよう、呼吸法を意識することも大切です。
胸筋を作りたい方におすすめの筋トレメニュー
胸筋を作りたい方には、以下の筋トレメニューが適しています。
・チェストプレス
- トレーニングマシンに座り、シートに背中をつけてグリップを握る
- バーを引いた際に乳頭の高さに来るようシートを調節する
- 胸を張り、肩甲骨を寄せるイメージでバーを押す
- ゆっくりとバーを引き、元の位置に戻す
- 同じ動作を複数回繰り返す
チェストプレスは、バーを押す際の動きで、胸の筋肉である大胸筋を鍛えられます。バーを押す際に息を吐き、引くときに息を吸うのがポイントです。
・チェストフライ
- シートに座り、肩の真横かやや下にハンドルが来るよう、高さを調節する
- パッドに腕をあてて背筋を伸ばす
- 左右のバランスに注意して、両手を体の前に引き寄せる
- ゆっくりと元の位置に戻す
- 同じ動作を複数回繰り返す
チェストフライを行うことで、大胸筋を集中的に鍛える効果が期待できます。トレーニング時は、可動域の範囲内でできるだけ筋肉を大きく動かしましょう。両手を体の前に持ってくる際は力を入れて一気に、元の位置に戻す際はゆっくりと動作を行うと、より効果的に筋肉を鍛えられます。
二の腕をスリムにしたい方におすすめの筋トレメニュー
二の腕をスリムにしたい方には、以下のメニューがおすすめです。
・ケーブルプレスダウン
- ケーブルを顔より高い位置にセットし、脚を肩幅に広げて立つ
- 上体を曲げて、お尻から首がまっすぐになるよう体を伸ばす
- バーを持ち、胸の高さまで引き下げる
- 肘を固定し、腕が伸び切るまでさらにバーを引き下げる
- ゆっくりと元の位置に戻す
- 同じ動作を複数回繰り返す
ケーブルプレスダウンは、上腕三頭筋を鍛えるトレーニングです。トレーニング時は、肘の位置を固定して、反動を使わず丁寧に動作を行いましょう。
・ナロープッシュアップ
- 脚のつま先を肩幅に広げ、腕立て伏せの姿勢を取る
- 床についた手の親指同士をくっつけ、両手で三角形を作る
- 脇を締め、胸が床につくイメージで体を下ろす
- 数秒間キープした後、体を持ち上げる
- 同じ動作を複数回繰り返す
ナロープッシュアップは、床につく手の幅を狭くして腕立て伏せ(プッシュアップ)を行うトレーニングです。大胸筋のほか、二の腕の裏部分にある上腕三頭筋を鍛える効果も期待できます。
形のよいお尻を目指す方におすすめの筋トレメニュー
形のよいお尻を手に入れたい方は、以下のメニューをトレーニングに組み込みましょう。
・ヒップアブダクション
- シートに座り、パッドが膝の外側にあたるよう姿勢を整える
- 背中をシートにつけ、両脚をフットレストに乗せて、両手でハンドルを握る
- 股関節を広げる
- ゆっくりと股関節を元の位置に戻す
- 両脚を閉じ切らない状態でキープする
- 同じ動作を複数回繰り返す
ヒップアブダクションは、中殿筋や小殿筋を鍛え、美尻・小尻を作る効果が期待できるトレーニングです。トレーニング時は、両太ももを左右平行に揃え、可動域の範囲内でできるだけ大きく筋肉を使いましょう。
初心者が1週間ジムに通う場合のメニュー例
初心者が1週間ジムに通う場合のメニュー例は、以下の通りです。
・月曜日:お腹や背中のトレーニング
チェストプレスやケーブルプレスダウンなどで、お腹や背中の筋肉を重点的に動かす
・火曜日:下半身のトレーニング
レッグプレスやスクワットなどで、下半身の筋肉をメインに鍛える
・水曜日:休息日または有酸素運動
自身の体調を考慮し、休息するかウォーキング・ジョギングなどの有酸素運動を行う
・木曜日:お腹のトレーニング
ツイストクランチやアブドミナルクランチなどで、お腹を重点的に鍛える
・金曜日:腕と胸のトレーニング
チェストプレスやナロープッシュアップなどで、腕と胸の筋肉を鍛える
・土曜日:下半身のトレーニング
レッグプレスやスクワットなどで、下半身の筋肉をメインに鍛える
・日曜日:休息日または有酸素運動
自身の体調を考慮し、休息するかウォーキング・ジョギングなどの有酸素運動を行う
メニューのポイントは、超回復期を考慮し、トレーニングする場所をローテーションしているところです。超回復期は運動後約48時間あるいは約72時間後に訪れるため、同じ位置を鍛え続けると筋トレの効果が小さくなります。
出典:科学技術振興機構「筋組成の違いによる至適運動頻度の検討 —上腕二頭筋と上腕三頭筋との比較—」
また、筋トレを毎日続けると疲労が溜まり、無理に動くと怪我の原因にもなります。したがって、初心者は2~3日ごとに軽い有酸素運動をメインにした休息日を設けるのがおすすめです。
1週間のメニューは、鍛えたい部位や筋トレの目的により適宜調整しましょう。また、自分の体調やペースを考慮し、必要があれば休息日の頻度を増やすなど、臨機応変に対応することもポイントです。
初心者が筋トレメニューを作るときのポイント
最後に、初心者の方が筋トレメニューを作るときに押さえておきたいポイントを4つ解説します。ケガのリスクを抑え、効率よくトレーニングを行うためにも、ぜひチェックしてみてください。
無理に負荷をかけすぎない
トレーニング初心者の方は、無理に負荷をかけすぎないメニュー作りを意識しましょう。オーバートレーニングは、ケガのリスクを高めます。例えばダンベルやバーベルを使うトレーニングの場合、扱える重量の60~80%程度に負荷を設定し、6~8週間は同じメニューを継続してください。ただし、負荷が軽すぎる・重すぎると感じた際は、必要に応じて負荷のかけ方を見直しましょう。
大きい筋肉から順に鍛える
トレーニングは、大きい筋肉から小さい筋肉の順番で行ってください。大きな筋肉のトレーニングには体力や集中力が必要で、疲労が少ないうちにトレーニングをすることで、運動効率を高められます。
大きな筋肉を鍛えると、体の変化が実感できるため、トレーニングのモチベーションを維持しやすくなることもメリットです。大きな筋肉を動かせば、同時に小さな筋肉や関節も鍛えられます。
有酸素運動も取り入れる
筋トレをするときは、適度に有酸素運動も取り入れてみてください。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、無酸素運動と組み合わせることで、ポジティブな相乗効果をもたらします。
有酸素運動には体脂肪を燃焼させる効果があります。さらに、筋トレ時に分泌される成長ホルモンと組み合わせると、より効率よく体脂肪を燃焼させてくれる仕組みです。また、日頃から有酸素運動をすることで、筋トレに必要な心肺機能の向上や、ケガ予防などの効果も期待できます。
バランスのよい食事を心がける
栄養バランスのよい食事を摂ることで、トレーニング効果を最大限に引き出せます。筋トレ中は、五大栄養素と呼ばれる糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂ることを意識してください。
糖質や脂質は、筋トレに必要なエネルギーの源となります。たんぱく質は、筋肉の発達や肥大に役立つ成分です。ビタミンは運動後の疲労回復に効果を発揮するほか、発汗時にミネラルを失った体には、食事でのミネラル補給が欠かせません。筋トレを行うときは、食事管理にも気を配ってみてください。
まとめ
初心者がジムで筋トレを効果的に行うためには、鍛えたい部位や目的に応じてメニューを組みましょう。ただし、特定の部位を鍛えたい場合でも、毎日同じ部位を筋トレするのでなく、筋トレを休んで有酸素運動を行う休息日を設けるのが大切です。
特に初心者は無理に負荷をかけすぎず、大きい筋肉から順番にトレーニングすれば怪我を防ぎやすくなります。また、運動だけでなく食事のバランスにも気を付ければ、目標とする体型や体力に近づきやすいでしょう。
筋トレ初心者は、ジムのインストラクターにメニューを作ってもらうのもおすすめです。スポーツクラブNASでは、はじめてご利用になる方向けにジムの使い方やトレーニングの進め方を総合的にガイドする、エントリープログラムを提供しています。ぜひ お近くのNAS店舗の利用をご検討ください。
関連記事Related Articles
【男性必見】ジムでのダイエットメニューを紹介|筋トレと有酸素運動
男性がダイエットを行うときは、女性とは異なる身体の特徴を理解しておきましょう。男性は筋肉量が多く、基礎代謝が高いため、適切なトレーニングと食...
筋トレ・ジムどうすれば「細マッチョ」になれる? おすすめエクササイズ3選を解説
男性なら誰しも筋肉質なスタイルに憧れるのではないでしょうか。ボディビルダーのような「筋骨隆々」「ムキムキ」という体型よりも、「細マッチョ」ぐ...
筋トレ・ジムジム通いが続かない理由は何?通い続けるコツを分かりやすく解説
ジム通いを始めても、継続できないのは多くの人が直面する問題です。健康や体力向上を目指して入会したのに、途中で挫折してしまう自分に悩んでいる方...
筋トレ・ジムジム初心者がジムに通うのを恥ずかしいと感じる理由と対策方法を解説
ジムは、運動不足を解消したい人や、健康的な体を手に入れたい人など、さまざまな人が集まる場所です。そのため、特にフィットネスジムには多様な人が...
筋トレ・ジム【女性向け】ジムでできるダイエットメニュー|筋トレのメリットも
ダイエットを成功させるためには、単に体重を減らすだけでなく、健康的に痩せることが大切です。特に女性の場合、筋トレはダイエットだけでなく、美し...
筋トレ・ジム【初心者向け】失敗しないスポーツジムの選び方を徹底解説
スポーツジムを選ぶ際には、どのようなジムが自分に合っているのかを見極めることが大切です。ジム選びを間違えると通いづらくなり、トレーニングを始...
筋トレ・ジム肩こり・首コリに効く!こわばった僧帽筋をほぐすストレッチを紹介
肩こりや首コリがひどくて「首が回らない」「腕が上がらない」といった悩みは、中高年だけでなく若い世代にも共通しています。その多くは、長時間のス...
筋トレ・ジム股関節は肝心要の部位 ストレッチで可動域を広げる
股関節は、肩関節や膝関節と並んで人体にある関節のなかでも大きな関節のひとつ。健康維持や円滑な動作、美容を保つのに重要な役割を持っており、股関...
筋トレ・ジム